蜂による死亡は30分以内

暑くなって蜂に刺される人が増えています。先日みえた患者さんは、クリニックの玄関に着くなり、顔は真っ赤、息苦しく、ふらふらして歩けなくなっていました。すぐ緊急処置をしながら救急車を呼びました。

数時間から24時間があぶないマムシの毒と違って、ハチ刺されによる死亡はほとんどが30分以内です。
これがとても重要なことですが、あまり知られていません。
30分以内というと、病院に着く前に呼吸が止まってしまう可能性が高いということです。
なので、ハチアレルギーによって蕁麻疹や呼吸困難が出現したときには、現場でエピペンという注射をみずから打つ必要があります。これで死亡を15分間遅らせることができます。その間に何とか医療機関にたどり着いてください。

エピペンは、過去に蜂に刺されて蕁麻疹が出た人や、血液検査で抗体反応が強い人、アトビー性皮膚炎、喘息、心疾患などリスクが高い人に処方することができます。心配な方はかかりつけ医と相談してください。

当然ですが、刺されれた後自分で運転するのは危険です。やむを得ない時以外は必ず誰かに運転してもらってください。