新型コロナワクチンは痛そう、に見える

よくある質問が、新型コロナワクチンの注射は痛そう、あんなに長い注射で、ブスッと刺している、というもの。

私は逆に痛みは少ないんじゃないかと思っています。というのも、長い注射器ですが、薬の量は0.3mlでインフルエンザの6割しかありません。しかも筋肉の中は痛み神経がない。痛いのは刺す時の皮膚表面と、筋肉を包む筋膜を突き破る時です。この二ヶ所のみ痛みの神経があります。垂直に、いっきにエイヤッと針を刺すので、斜めに皮下注射するインフルエンザより痛くないかもしれません。

私が筋肉注射をする時に痛くならないよう気をつけていることは、
①筋肉内に正確に針を進めようとして筋肉をつまむと、皮膚がたるんで針の突き抜けに時間がかかるかもしれない。
②勢い余って骨に針が刺さるかもしれない。骨膜に当たると痛いですね。実は私が研修医の頃、筋肉注射を間違えて皮下注射にしないためのコツとして、一旦骨に当ててから少し引き抜く、という指導がありました。今では申し訳なくてそのようなことはできませんが、ひょっとしてその指導を忠実に守っている医師・看護師がいるかもしれませんので、その時は忠実な人に当たった、運が悪かったと思ってください。

別の機会に書きますが、新型コロナワクチンの苦痛は、注射の時ではなく、翌日です。