ワクチン接種後の止血パッドに苦労
皆さんに直接関係しませんが、私が苦労している話をひとつ。
ワクチン接種して針を抜いたあと、止血用のパッド(当院ではブラッドバンと呼んでいます)を貼りますね。実はこれがくせ者なんです。私を泣かせます。
最近の針は細くてキレが良く、針刺後に出血しないどころか、針の刺し口すらわからないことがあります。老眼の目を近づけたり離したりしてじっくり見ると見つかることが多いですが、次から次へと患者さんをこなさなければならない場合はそんなのんびりしたことはできません。
そこで私は工夫しました。針を抜く時、止血用アルコール綿の中央が穿刺部位にあたるように綿を当てます。そしてアルコール綿を離す時に、穿刺部分が見えても見えなくても、綿の中心部分にブラッドバンをペタッと貼ります。
これで問題なく穿刺部位に止血パッドを貼ることができるはずです。
ところが問題が。私がブラッドバンを準備して手を離している間、アルコール綿は患者さんに押さえてもらいます。そこまではいいのです。そして私がプラッドバンを貼ろうと手を伸ばした瞬間、親切心からパッとアルコール綿をを剥がしてくれる患者さんがいるのです。
ああ、ダメだ、見えない・・・。
しばらく見つめてそれらしいところに貼りますが、的ハズレのことがあります。めざとい子供は貼っている部位が違うと、コソコソと親に報告しています。私の心は落ち込みます。
ささいな出来事です。もう少しすると針自体が見えなくなったり、手が震えながら針を刺すようになるでしょう。それに比べれば、まだ軽い落ち込みです。