アナフィラキシーの副反応が心配?
新聞に、日本人は新型コロナワクチン接種でアナフィラキシー反応が欧米の約30倍もあると書いてありました。これを読むと心配になりますね。
アナフィラキシー反応といっても、軽い蕁麻疹から呼吸困難・ショックに至るものまで、さまざまなレベルがあります。さいわい全世界の数千万人の経験ではアナフィラキシー反応で亡くなった方はほとんどいないようです。
当院では、アドレナリン注射、急速点滴、酸素吸入、ステロイド静注、モニター観察、さらには緊急搬送など、必要な対応ができます。
気がかりなのはワクチン接種後15分〜30分の観察をどうするかです。いつものインフルエンザ予防接種では、注射が終わったらすぐ会計して帰宅する人が多かったですが、今回は国から最低15分間は観察するよう指示されています。
そこで、三密にならないようリハビリ室も利用して接種後最低15分間様子を見てもらうことにします。でもたくさんの人・家族が来院されるので密が避けられないこともあります。そのような場合は、複数で受診された方に限ってクリニック駐車場の自分の車で安静・観察をしてもらう予定です。体調が悪くなったらすぐ携帯で連絡していただきます。
副作用の話をすると皆さん心配になりますが、実際に新型コロナに感染すると、70歳以上では2割近い致死率、80歳以上では感染するだけで3割の人が死んでしまいます。いつ誰からうつされるかわかりません。こんなに怖い感染症は近年みたことがありません。
ワクチンの方がよっぽど安全ですし、お孫さんも安心して帰省してくれます。